2012年08月30日

ネットバンク, 不正「復活」 6〜7月に被害急増

今年に入って止まっていたインターネットバンキング利用者の預金を他人の口座に不正送金する事件が夏になって復活し、6〜7月に34の銀行口座で約2950万円の被害が出ていたことが警察庁への取材で分かった。同様の被害は昨年3億円を超えたが、1月以降は沈静化していた。警察庁幹部は「世間の関心の高まりで様子見をしていた犯行グループが再び動き出したのではないか」と見ている。

警察庁によると、6月11日〜7月12日、都市銀行2行の34口座から、総額約2950万円が、中国人名義などの50口座に不正送金され、一部が現金自動受払機(ATM)で引き出された。1口座当たりの最高被害額は800万円。不正送金から引き出しまでたった9分間で行われたケースもあったという。

いずれも利用者からID・パスワードを盗み取り、口座にアクセスする手口。34口座中33口座は、金融機関を装ったうそのメールを送りつけ、偽サイトに誘導する「フィッシング」の手法だった。

同様の被害は昨年3〜12月、56金融機関の165口座で総額約3億800万円に上り、警視庁や埼玉、福岡など5都県警が中国籍の男女計14人を不正アクセス禁止法違反や窃盗などの容疑で逮捕。ATMで現金を引き出す「出し子」や送金先の口座開設を日本の大学などに通う留学生らが担当し、調べに「遊ぶ金欲しさにやった」などと供述したという。

こうした事態を踏まえ、警察庁は「留学生らがアルバイト感覚で加担するケースがある」として、今月までに国立大学協会や日本私立大学団体連合会、JITCO(国際研修協力機構)など5団体に指導を徹底するよう文書で異例の申し入れをした。


毎日新聞 2012年8月29日
posted by networksecurity at 06:29| ネットバンキング